今回は、分譲マンションにおける「再登録物件」について、紹介していきたいと思います。
再登録住戸とは
再登録住戸とは、簡単に言えば、「契約後にキャンセルが出た住戸」のことで、募集されていた物件を申し込んで契約した人がいたが、何らかの理由でその住戸に住むことをやめた物件ということになります。
その理由にはいくつかの種類があります。
- 住宅ローンの審査落ち
- 気持ちが変わって購入をやめた
上記のようなことが考えられます。
住宅ローンの審査落ち
こちらは、住宅購入時に融資の申し込みをしていた住宅ローンの審査に落ちてしまい、購入ができなくなってしまったケースです。
ローンは、組む人の年収や勤務先、過去の滞納歴などから、ローンが組めるかどうかが審査されますが、正社員でないので、給与が安定しない、クレジットカードの支払い滞納などをしているなどの理由で、契約後にローンの本審査が通らない方は一定数います。
ちなみに、契約時に「ローンの審査落ち時は、契約を白紙に戻す」といった内容の特約が明記されていれば、申込者は、違約金を支払わずに契約解除が可能です。
上記の特約がない場合、買主都合の契約解除という扱いになるため、この場合、契約時に支払った手付金を放棄しなければならないので、注意が必要です。
気持ちが変わって購入をやめた
文字通り、何らかの理由で購入しないと決めたパターンです。
物件を探してモデルルームを見に行ったりしていると、気持ちが盛り上がりますが、冷静になって考えると購入する気がなくなってしまい、やめるといったことはあるでしょう。
また、物件に何らかのデメリットがあるケースもありますので、再登録住戸を検討する場合は、全申込者のキャンセル理由も調べるようにしましょう。
ただし、この場合、ローン審査落ちなどの仕方のない理由ではなく、自己都合(買主都合)の解約となるため、契約締結時に支払っていた手付金が返ってきませんので、放棄する必要があります。
※手付金は、物件価格の5~10%が多く、最大20%までは法律上の限度額になりますので、仮に5,000万円の家を購入する場合、1,000万円を放棄することになります。
賃貸と違い、金額が高額なので、契約締結はしっかりと検討しましょう。
再登録住戸はねらい目か
再登録住戸は、キャンセル物件ということになりますので、早く売却してしまいたいのが売主側の心情ですので、価格交渉ができる可能性があります。
ただし、マンションでキャンセルが出なければ、再登録住戸は出ませんし、キャンセルされる時期にも決まったルールがあるわけではありませんので、タイミングにもよります。
また、再登録住戸になった物件でも人気の物件であれば、すぐに契約でいっぱいになってしまいますし、売主側からすれば、購入希望者の多い物件で価格交渉をする必要がない場合は、値下げは基本的に難しいでしょう。
まとめ
再登録住戸は、物件自体に問題がなくとも、ローン審査落ちや買主都合でキャンセルされて市場に残っているので、通常の新築物件よりも価格がお得に購入できる可能性もあります。
購入を検討する場合は、しっかりと物件を調べるようにしましょう。
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