今回は、「部屋探しの条件紹介(②家の造りや間取り)」でも簡単に紹介した家の造りで多い、鉄骨造り(S)と鉄筋コンクリート造り(RC)について、より詳しく解説していきたいと思います。
住宅の構造
住宅の構造は、主に下記の種類がありますが、賃貸住宅は鉄骨造り(S)と鉄筋コンクリート造り(RC)が非常に多いです。
- 木造(W)
- 鉄骨造り(S)
- 鉄筋コンクリート造り(RC)
- 鉄骨鉄筋コンクリート造り(SRC)
木造(W)
建物の主要となる部分に木材を使った構造のこと。
2階建てなどの賃貸アパートに多くみられる造りです。
鉄骨造り(S)
建物の主要となる部分に鋼材を使った構造のこと。
鉄骨造は使用する鋼材の厚みで、さらに軽量鉄骨造(6mm未満)と重量鉄骨造(6mm以上)の2つに分けられます。
軽量鉄骨造は主に2~3階建てくらいの賃貸アパートなどで、重量鉄骨造は高層マンションなどで多くみられる構造です。
鉄筋コンクリート造り(RC)
建物の主要となる部分の芯に鉄筋を使い、そこへコンクリートを流し込んで固めた構造。
中高層マンションや団地などに用いられる造りです。
鉄骨鉄筋コンクリート造り(SRC)
鉄筋コンクリート造(RC造)に、単体でも柱や梁に使われるほど高強度の鋼材である鉄骨を加えた「鉄骨鉄筋コンクリート造(SRC造)」という構造もあります。
鉄骨支柱の周りを鉄筋で組んでコンクリートを流して固めたさらに頑丈な造りで、高層・大型マンションなどに用いられます。
鉄骨鉄筋コンクリート造(SRC造)は、鉄筋コンクリート造(RC造)よりも耐久性や耐震性、遮音性が高いのが特徴です。
まとめ
まとめると以下のとおりです。
構造 | メリット | デメリット | コスト |
木造(W) | ・通気性が高いため室内に湿気がこもりにくい ・木材の調湿効果がカビの発生を抑制してくれる ・他の構造に比べると家賃がお手頃 | ・遮音性は他の構造より劣り壁も薄いため、音漏れしやすい ・通気性が良く気密性が低いため冷暖房の効きが悪い(築年数が古い場合) ・耐震性や耐火性も他の構造に比べるとやや劣る ・気密性が低いため害虫被害を受けやすい | 低い |
鉄骨(S) | ・木造に比べて害虫リスクが低い ・木造よりもメンテナンス費用がかからない ・軽量鉄骨造は木造と同じように家賃が安め | ・耐震性は木造より良いが、地震の揺れを感じやすい ・木造に比べて気密性が高いため結露が発生しやすい ・軽量鉄骨造の断熱性は木材より劣る ・熱に弱く耐火性もあまり高くはない | やや低い |
鉄筋コンクリート(RC) | ・木造や鉄骨に比べて遮音性が高く生活音が響きにくい ・耐火性や耐震性にも優れているため災害に強い ・建物の強度・耐久性が高く耐用年数も長い ・熱や腐食にも強い | ・気密性が高く通気性が悪いため、結露やカビが発生しやすい ・賃貸物件では家賃相場がやや高い | 高い |
鉄筋鉄骨コンクリート(SRC) | ・鉄筋コンクリート造(RC造)よりさらに遮音性や耐火性、耐震性、耐久性などに優れていて、高層マンションなどで採用されている建築方法です | ・建築費が高いため、分譲価格や賃貸料が高騰する | かなり高い |
構造については、鉄骨も鉄筋コンクリートにも一長一短のメリット、デメリットがあり、それらの複合である鉄骨鉄筋コンクリートもコストや工事期間が増大するといったデメリットがあります。
人によって家に求めるものは違いますので、自分の希望する条件をしっかりと検討して、どの構造の家に住みたいかを考えましょう。
コメント