今回は、分譲マンションの購入を検討している方にとって、重要な管理費と修繕積立金について、紹介していきたいと思います。
管理費と修繕積立金について
まず管理費と修繕積立金についてですが、ざっくりいうと以下のとおりです。
管理費・・・共用部の維持管理費用
修繕積立金・・・マンションの修繕工事の積み立て費用
管理費は、エントランスや廊下、階段などの共用部の清掃やメンテナンスの費用、管理人を雇う人件費などに使われます。
一方、修繕積立金は、外壁の塗り替えや屋上防水工事、設備の大規模修繕など、将来の修繕工事のための積立金です。
管理費と修繕積立金の相場
国土交通省の公表している「マンション総合調査」によると、2022年4月29日時点でのマンションの管理費の平均額は、一住戸あたり毎月15,956円で、修繕積立金の2023年度の結果では、1住戸あたり毎月13,054円という結果でした。
合わせると、毎月3万円弱の金額となります。
もちろんこれらの金額は固定ではなく、数年に1回値上げする計画となっており、マンションの大規模修繕計画が見直されると金額が上昇することが大半です。
管理費が高くなりやすいマンションの特徴
- 管理コストのかかる設備がある
- 管理組合の収入が少ない
- マンション規模が小さい
順番に説明していきます。
管理コストのかかる設備がある
例えば、機械式駐車場、ごみドラム、ジムや宿泊設備などがあるとその分コストがかかるため、メンテナンス費用等が当然上昇します。
管理組合の収入が少ない
駐車場や駐輪場などの収入が少ない場合、設備の維持管理などの費用を確保するために管理費が上がるケースがあります。
マンション規模が小さい
マンションの戸数が少ないと、管理費用の割合が増加しますので、管理費が上がりがちです。
修繕積立金が上がるマンションの特徴
- 段階増額積立方式のマンション
- 建築コスト(材料費、人件費等)の上昇
- 大規模修繕工事計画の見直し
順番に説明していきます。
段階増額積立方式のマンション
段階増額積立方式とは、当初の積立金額を抑えて、積立金額を一定年数で増額していく方式です。
積立金額が一定の均等積立方式とちがい、最終的な負担金額の合計が多くなりがちです。
建築コスト(材料費、人件費等)の上昇
建築コストの上昇も修繕積立金の上昇につながります。
最近、材料費が高騰していることに加え、人手不足や働き方改革の推進により、建設業の人件費見直しがあり、コストが上昇していますが、当然、修繕積立金の金額も不足してくるため、金額を上げざるを得ない状況です。
大規模修繕工事計画の見直し
築年数が経過すると、設備等が劣化するのは避けられませんし、計画通りに●年後に設備が壊れることは少ないでしょう。
そのため、計画の見直しは必須ですし、バリアフリーの推進など環境も変わってより良い修繕をする必要が出てくるため、基本的に費用は高騰します。
まとめ
いかがでしたでしょうか。住宅ローンの返済とは別で固定資産税とともにマンションに住む限りかかる管理費と修繕積立金は、非常に重要です。
マンションを購入するときは、これらの金額も含めてしっかり支払えるシミュレーションをしておきましょう。
コメント